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  前回の続き(渋峠準備編)へはこちらをクリック。



 How to baikepacking ロードバイクシーンで盛り上がっているこの流れに乗って、僕も早速新しいサドルバックを使って出かけてみた。

 終電のJR高崎線車内の様子。高崎へ向かうに連れて乗車率は低くなり、気づけば後方車両には僕一人だけ。車窓からの景色は真っ暗闇がひたすら続き、停車駅のホームだけが明るく照らされていた。いつもなら布団に入っている時間に電車に乗っているなんて初体験だな。と心地よい眠気でウトウトしていると終着駅のアナウンスが流れた。




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 荷物をまとめ終わってスタート前の高崎駅前。時刻は午前2時前にも関わらず駅前には結構な数の人。高崎駅の大きさにも驚いたのは正直群馬の想像が付いていなかったからなのかネット上でのグンマーネタのせいなのかは伏せておく。

 駅前のコンビニで補給食を軽く買いボトルの中身を満たしレッドブルを飲み干して早速出発。ルートは高崎駅から碓氷峠を経由し軽井沢へ。その後草津へ上りそのまま渋峠に行くという中々の強行軍。迷う道はなくほぼ一本道だけれど、距離と獲得標高は難易度が高め。

 今思い返してみると、自分の走力に合っていないルートを引いてしまった。と後悔と反省をしている。


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 駅前のバイパスを経由してひたすら国道18号を進んでいく。大きな道なので間隔は広く空くけれど街灯はあるしコンビニもあるので走りやすい道だった。けれどそれは深夜だからであって、昼間はたぶん相当な交通量があると思うので注意が必要。

 碓氷峠のうの字も出ていない辺りから右ひざに鈍い痛みが出た。痛みが出ないように念の為家で鎮痛作用のある湿布を張ってきていたのだけれど、深夜の寒さやらの影響か効果は無かったようだ。とりあえず騙し騙し進む事にした。


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 碓氷峠までの道のりは細かなアップダウンの連続。峠には登っていないのになんやかんやで400m程上る事になる。ラストコンビニで半額おにぎり休憩。この時点でナイトライドの厳しさを痛感していました。地面の状態や道脇の林から聞こえるガサゴソ音、今自分がどの位の高さの場所にいるのか視認出来ない事がこんなにもメンタルに来るだなんて、走る前には想像出来ていなかった。

 明るいライトがあれば大丈夫!だなんて甘い考えで見事に失敗。ブルベで夜通し走るランドヌールの先輩方の偉大さを実感。失敗したなあ・・・とは思わないように心を強く持ち、これでナイトライドは自分は苦手なんだ!と短所を知ることが出来たんだ!思うようにしながら進む。


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碓氷峠
 碓氷峠の入り口に到着。赤線で囲ってある部分が碓氷峠、ここから12km上る事になります。一台位はロードバイクも居るかな?なんて思いながら走っていましたが車に抜かれる事もないままに上り続けます。

 思いのほか直ぐにあっためがね橋を撮影しようかと立ち止まりましたが[熊出没注意!]の看板を見て直ぐにクリートをはめました。冗談抜きで山の中からガサゴソ音が止まない・・・道中ずっとびくびくしながらひたすらに緩い峠を突き進みました。


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 最悪なコンディションのままで何が楽しくてこんな事をしているんだ・・・と思いながらも、ふっと夜空を見上げると満天の星空。こんな夜空は今まで見たことがありません。そして初の峠でのオーバーナイト。東の空から上ってきている太陽をこんなにも愛しいと思ったのも初めて。

 

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 気づけば100を超えるカーブを上り終えていよいよクライマックス。と安心した頃に丸くてモフモフとした物体が目の前に飛び出してきた。そう、猪です。ものすごい速さで隣の崖を駆け下りていった猪で、思い返せば一瞬の出来事でしたが目の前2mでの迫力に素直にビビリましたし、体感時間がスローになったかのような印象は今でも忘れられません。

 驚いたせいか緊張の糸がここでぷっつりと切れた。同時にハッ!と気づいたのが疲労と膝の痛み。眠気も同時に襲ってきた。


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 軽井沢に到着したのが午前6時頃。気温は0度。ウィンドジャケットを既に装備しているにも関わらず、震える寒さに襲われていました。風から逃れる為に屋内に非難。トイレを済ませて膝の状態の確認。

 ここから約2000UP・・・ルートの半分も進んでいません。もう止まろうが走ろうが痛みは変わりませんでした。ならば後は行くか行かないかを決めるのみ。
 

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 軽井沢でDNF決定。正直もの凄く悔しかった。


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 計画の練りこみ不足・自身の錬度の低さ・コンディション・気候・条件など色々と挙げるとキリが無い。後悔が大きく残るライドになりましたが、今後の為に、自分の中に残るものを沢山手に入れたライドだったとも思う。

 帰りの新幹線、軽井沢~高崎が一瞬で終わってしまったのに思わず笑ってしまった。まあ最後に笑えたからいいか!


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